四海樓解体新書

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【景観】協調性を重んじた風格の佇まい

この地区は長崎市の景観形成地区に指定されており、周辺には重要文化財に指定された建物がいくつも建ち並んでいます。四海樓とういう中華料理店のイメージを醸しだしながら、この地区に溶け込皆様に親しんでいただける建物を…。そのために、外壁のほとんどを石貼りとし、色使いは無彩色を基調として、有彩色は中華のイメージである赤だけ使っています。特に石については、四海樓の故郷である福建省から輸入したもので表面加工はすべて“手彫り”という、現在の日本では考えられない仕上げであり、その素晴らしい手技の跡は、中国文化が持つダイナミズムを感じさせるものと思います。

 

【配置計画】空間の持つ創造性を活用した配置計画

建築計画はヒューマン・スケール(人の大きさを基準とすること)を前提として計画を立案いたしました。建物自体の規模を前四海樓ビルの三分の一とし、その中で色々なパターンを想定しました。平屋建や円楼様式、階段状になった建物など…。
そして、最終的には高さを前四海樓ビルと同じにし、余った敷地に空間を設けることにしました。この空間は、立地条件から言うと駐車場も妥当ですが、あえてこの空間を皆様に利用していただける“コミュニティー広場”として活用することを発想し、さらに、入口の方向を広場側にすることによって、この広場と大階段を一体として使えるように配慮しています。単純に考えるとムダに見えるスペースが、使い方により豊かな空間としての創造性をもたらすものと考えます。

 

【龍壁】オブジェクトとしてもダイナミックな芸術性

この龍は瓦で出来ています。“龍の壁を作りたい”という私たちの呼びかけに、鬼瓦士の藤本先生と左官技能士の三浦先生が賛同していただき、見事な龍壁が完成しました。この龍壁はいち中華料理店の外壁という枠を超えて、ある意味では芸術作品と言えるものと思われます。先生の技術と知恵が生みだした、嬉しい誤算です。

 

【魔法陣】先人達の不思議な遊び心

この6×6の数の配列はマジックスクエア(魔法陣)と呼ばれ、中国に古くから伝わる“魔よけ”です。縦・横・斜めの数字を足すとすべての数が111になる不思議な数字の配列は、現在の数学理論を駆使しても説明不可能だと言われています。古来、中国ではこの魔法陣を家の基礎に埋め込んで“魔よけ”として使われていました。
この四海樓の“魔よけ”と同時に、皆様の“魔よけ”となることを願っています。

 

【大階段】海の向こうは広大な中国大陸に続く“風の道”

階段とは、単に登ったり下ったりするためのものですが、この大階段はその根本的な考え方を問い直し、発想の転換を計りました。2F・3Fの踊り場は時としてステージとなり、段板は、時として広場におかれたステージを見るための観客席となります。この大階段は建物の中心部を貫通し、海からの“風の道”になります。この“風の道”は海の向こうにある広大な中国大陸へと続く道であり、四海樓の初代・陳平順が渡った“魂の道”でもあります。そして、この道は壮大な東西文化の架け橋“シルクロード”へと続きます。四海樓ビルは、長崎と中国を結び、それらを迎え、そしてそれらへ続く“門”となっているのです。また、大階段の裏の1F部分は、雨の日にタクシーで帰られるお客様が濡れないように、雨の日だけタクシーが入れる設計になっています。大階段3F部分の壁には丸い金物を埋め込みました。ランタンフェスティバルには、大階段を横断してランタンを飾れるようにしています。

 

【銅像】四海樓と旅人を守る“門神”、順風耳と千里眼

大階段の両側には、“順風耳”と“千里眼”の銅像が立っています。順風耳と千里眼の兄弟は、中国に昔から伝わる航海の女神“媽祖”の家来で、大階段が媽祖の島()へ続く道でもあると考え、“門神”として設置しました。四海樓を訪れる方々の旅の安全を祈願する意味でもあります。この二つの銅像は、「順風耳」が千里眼の動きを監視して、あらゆる災害から媽祖を守る役目を持つと言われています。銅像の作者は熊本の永松亮一先生(尚絅短大)が中国に視察に行かれ、製作されたものです。

 

【ちゃんぽんミュージアム】四海樓だからこそできる資料館

四海樓は100年以上の歴史を長崎に刻んでいます。一人でも多くちゃんぽんを知っていただきたいという思いから、ちゃんぽんミュージアムを併設させました。ちゃんぽんと共に歩んできた足跡を回顧し、その味の秘密や往時を偲ばせる、懐かしい資料などを展示しています。これが長崎ちゃんぽんのルーツであり、長崎ちゃんぽんの故郷です。ごゆっくりお楽しみ下さい。

 

【レストラン】長崎港を一望するレストラン

開放感を主体に設計した展望レストラン。昼間には光にあふれ、夜は夜景が満喫できる眺望を基本にレイアウトしています。窓ガラスには西日の熱を減らすレフテル(高透明熱反射断熱フィルム)を貼っています。

 

【設計・管理】

一級建築士事務所 デザインオフィス鴻優(こうゆう)
ホームページ http://www.d-kouyu.com

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